ダイの大冒険─最終回後─二次小説

ダイの大冒険最終回後の二次小説になります。

2023年4月のブログ記事

  •    ─振り返らない友          漆黒の巨竜               安らぎの手─    見覚えのある湖が目の前にある。しかし、湖以外は靄が掛かっているのか、ぼんやりとしてよく見えない。 (「ここは………あ!そうだ!テランの湖!?」)  少年は訝しんでいる。何故、自分がここにいるのか解... 続きをみる

  • 芽吹く想い

     ─熱い涙と愛しき手─   「ん………うん………」  アバン達が去った後、暫くしてマァムは目を覚ました。 「あ………やだ、私寝ちゃってたの?あ………」  ふと見るとマァムはポップの手を握っていたことに気付いた。 「ポップ………良かった、よく眠ってるわ………」 (トクン………) 「えっ?」  マァム... 続きをみる

  • 誇り高き生命と竜の血

     ─占い師の憂い─      レオナは寝室から出ると長い廊下を歩いてポップが運ばれた部屋に向かっていた。暫く歩くと大きな窓のある廊下に出る。窓からは朝の爽やかな日差しが射し込んで、レオナは思わず立ち止まった。  陽光と青空の眩しさに目を細める。 (あの空の向こうに君はいるの?ダイ君………)  レオ... 続きをみる

    nice! 1
  • 無題

    見ている 見ている この目の届かない場所から 見ている 狩る側の匂い 狩られる側の匂い 虐げられてきた 求められてもきた でも そのどれもは 価値の無い過去に変わって 私の中から煙のように旅立つ もう繰り返さない 繰り返せない でも 後悔はない 今があるなら 明日はみえる 見ている 今も 見ている... 続きをみる

  • 戦士の憂鬱

       ─消せない希望─    大戦後から一夜明け、ヒュンケルはパプニカ城の一室で目を覚ましてから暫くの間、先の大戦を振り返っていた。  時間にして僅か三ヶ月と少し。ヒュンケルの人生にとって最も濃密な時間が通り過ぎた感覚だった。そして様々なモノを失い、それ以上に得て来た時間だった。  目を閉じ静かに... 続きをみる

    nice! 1
  • 二人の師

    ─想いの行方─    その眼鏡の奥の瞳には力強さが籠っていた。  かつて、この世界を恐怖の底に陥れた魔王ハドラーを倒しこの世に平和を取り戻した勇者アバンは先の大魔王バーンとの大戦では、ダイとその仲間達と共にバーン打倒の為、多大なる力とその叡知を尽くし勝利に貢献した。  そして今、彼は愛弟子の大魔道... 続きをみる